理学療法が行う、座る・歩くといった基本動作練習に対して、作業療法では私たちが日頃、生活をする上で行っているご飯を食べる・ズボンを下ろして排泄をする・料理をするなどの日常生活で必要となる、より細かな動作の回復を目的として行います。そのために、高さを自由に変えて設定できるキッチン、洗面台を設備しており、環境設定し、必要に応じて自助具・利き手交換も検討しながら、実際に日常生活動作訓練を実施しています。また、脳卒中によって生じることのある、手足は思うように動かせるのに簡単な作業ができないなどの高次脳機能障害に対しても改善を目指します。
言語聴覚療法では、「言いたい言葉が出て来ない」、「呂律(ろれつ)がまわらない」、「食事をするとむせてしまう」などの方々に対して、症状に合わせた訓練やご家族に対しての助言を行います。
言いたい言葉が出て来ない失語症の方には、「話す」「聞く」「読む」「書く」の回復を目的とした訓練を行います。
呂律(ろれつ)がまわらない構音障害の方には、障害された舌、唇、顎などの機能回復を目的とした訓練を実施します。
また、食事をするとむせてしまい上手に飲み込めない摂食・嚥下(えんげ)障害の方には、顔面マッサージ・嚥下パターン訓練・咽頭のアイスマッサージ・嚥下反射の誘発などの訓練により改善を目指します。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士の3つの職種が常勤で勤務しており、合計27名のリハスタッフが揃っています。脳血管等、運動器、呼吸器、心大血管疾患において(I)を取得し、また、がん患者リハビリテーションの施設基準を取得しています。
科長 | 脳神経内科主任診療部長 |
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理学療法士 15名 | 第一種衛生管理者1名 呼吸認定理学療法士1名 脳卒中認定理学療法士1名 三学会合同呼吸療法認定士4名 糖尿病療養指導士2名 心臓リハビリ指導士1名 心不全療養指導士1名 サルコペニア・フレイル指導士1名 福祉住環境コーディネーター2名 日本DMAT隊員1名 |
作業療法士 6名 | 福祉用具プランナー1名 |
言語療法士 4名 | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士1名 |
理学療法では、病気、怪我、寝たきりなどによって生じた麻痺や筋力低下などにより体が不自由になった方々に対して、筋力増強などの運動療法やホットパックなどの物理療法を組み合わせながら、寝返りをする・起き上がる・座る・立つ・歩くなどの起居動作の維持・回復を主な目的として行います。
また、呼吸苦などの慢性呼吸器疾患リハビリテーション、胸部・心臓外科術後離床リハビリテーションやがん患者さんに対する廃用障害の予防にも取り組んでいます。